お亡くなりになった直後の手続き
臨終に立ち会った医師に、死亡診断書を作成してもらいます。死亡診断書がないと葬儀が行えないので、注意が必要です。ご遺体が病院を出るまでにもらいましょう。
死亡届の届出
意外と手間がかかり大変なのが、さまざまな手続きです。自宅で亡くなられた場合は医師による死亡確認が必要で、遺体にふれたり動かしたりしてはいけません。確認した医師に死亡診断書を作成してもらいましょう。
金融機関が名義人の死亡事実を知った場合、相続手続きが決定するまで預貯金の支払いが停止になります。死亡届を出すと支払い停止になると思い、届出を遅らせる方がいらっしゃいます。しかし、銀行に死亡事実を申し出たり預貯金名義の変更をしたりしない限り、実際には支払い停止になることはありません。葬儀・火葬に必要ですので、死亡届は速やかに届け出ましょう(葬儀社が代行することも可能です)。
給付金の申請
健康保険からは埋葬料、国民健康保険からは葬祭費の給付が受けられます。葬祭費については、葬儀社の領収書が必要になるので、必要書類が揃っているか確認してください。国民年金と厚生年金保険については、死亡届の手続きが済んだら、ほかの手続きに先だって速やかに行います。
故人様が国民年金や厚生年金から受給を受けていた場合、届け出るまで受給が続いてしまい、返金する必要が出てきます。
なお、国民年金に加入していた場合、死亡一時金、寡婦年金、遺族基礎年金のいずれか一つを選択して受給することができます。また、厚生年金や共済年金に加入していた場合は、遺族厚生年金(遺族共済年金)を受給できます。
各種保険と名義変更
故人が加入していた生命保険や簡易保険などは、加入会社に申請しないと支給されないので注意しましょう。銀行口座や不動産登記、電話・電気・ガスなどの名義変更、自動車の移転登録など必要な手続きは多岐にわたります。
ただし、これらには遺産分割協議書や除籍謄本などが必要なため、書類が揃うまで時間がかかるものもあります(不動産登記や預貯金の名義変更など)。必要な書類が揃っているか確認してから手続きを行いましょう。
税務手続き
故人の所得税確定申告は、死亡時から4カ月以内、相続税の申告は10カ月以内など、それぞれ期限が定められています。申告を怠ると無申告加算税を申し受けることになるので、忘れずに手続きを行いましょう。
法定手続き
代表的なものには、遺産分割協議書作成、不動産所有権移転登記などがあります。わかりにくい手続きもあるので、必要に応じて専門家に相談するなどして進めましょう。遺産分割協議書は、不動産や預貯金などの遺産相続手続きに必要となるので、可能な限り速やかに作成してください。故人が会社経営などに携わっていた場合は、役員変更に関連する手続きも必要になります。