料金を抑えるために

一般的に葬儀費用の相場は200~300万円といいます。決して小さな額ではありませんので、できるだけ安く抑えたいと考えるのは当然の心理。
ですが葬儀社のパンフレットやインターネット上の金額だけで選ぶのは非常に危険で、実際にはその倍以上かかった、等の声を多く聞きます。 また、葬儀の意向は、故人や遺族によってそれぞれ。
ですから表示上の価格に固執せず、何が必要で何があまり必要ではないかをまず分類してみるのが重要です。以下に葬儀費用を安く抑えるためのコツをいくつか紹介します。

会葬者を絞る

会葬者が多いほど、広い会場、料理代、返礼品代、香典返し等人数に比例して費用が掛かります。また、様々な立場の人の会葬が予想されるので祭壇も相応のものの用意が必要となります。密葬や家族葬等であれば、それだけで費用はかなりの部分抑えることが可能になります。

無宗教形式にする

お墓がお寺にない、あるいは無宗教であれば、無宗教葬にするという選択肢があります。密葬を実施した後、偲ぶ会やお別れ会など形式に縛られない葬送セレモニー等を別途会場を借りて実施するなどが可能になります。お布施の平均相場が50万円程度と言われていますので、宗教者への謝礼がなくなる分、費用が抑えられます。

単価を下げる

一般的な葬儀の品目の中で割と調整しやすいのは、棺、祭壇、斎場使用料、飲食代、返礼品の費用です。それぞれの品目の単価を下げることで総額を下げることは可能になります。
斎場は公営と民間の施設ではかなりの費用の違いがありますし、返礼品のグレードを1段階下げるなど、重要視しないもので調整するのがよいでしょう。

生命保険の特約を利用する

生命保険の特約で葬儀費用の一部を受け取れるという内容があります。費用を下げるのではなく、葬儀費用の補助という発想で利用するのも手です。特約や、約款をよく確認して利用できるのであれば、利用してみましょう。

葬儀業者を事前に決めておく

公正取引委員会の「葬儀サービスの取引実態に関する調査報告書」では亡くなる前に葬儀社を選んでいたのは18.4%とのレポートが出ています。
いざという時は、あわてているので、何も知識や情報がないまま、病院提携の葬儀社にお願いし、言われるまま進めたら高額になったというのはよくある話です。事前に情報を集め、納得のいく葬儀社を決めておくのも重要です。


安かろう悪かろうの葬儀は絶対ダメ

インターネット上で葬儀社のWebsiteを見ていると、「一式○○円。追加費用なし!」など葬儀費用の安さをアピールしている葬儀社が多く見受けられます。確かに安く済ませたいのは心情ですが、専門家の視点でみると、「本当にそんな金額で施行できるの?」と不安になるような金額も多くあります。葬儀はボランティアではありません。ご遺体を迎え、お通夜、お葬式と何人ものスタッフが付きっきりで心を尽くしてお葬式をすすめるもの。当然、相当の手間や細心の注意や心遣いが必要です。 「安さ」を売りにしている葬儀社は、果たしてそういった心遣いができているのでしょうか?流れ作業のようにお葬式をしている可能性も無きにしもあらず。故人と本当に心のこもったお別れをしたいなら、安かろう、悪かろう、そんな葬儀はどうしても避けたいもの。安さ、価格だけに捕らわれて葬儀社を選び、失敗、後悔がないようにしましょう。もちろん費用が高ければいいのではなく、本当に、いい葬儀社を選ぶことが必要です。 ここでは、安かろう、悪かろうの葬儀とならないために、葬儀の考え方や注意点を紹介します。

事前に葬儀の希望を決めておくこと

納得のいく葬儀を行うには、優良な葬儀社選びが重要。葬儀社の良し悪しは費用や規模だけでは決まりません。まずは、葬儀社を探す前に家族・故人の希望を明確にしましょう。
葬儀社が用意するプランは主に2タイプ。一つはすべての項目を網羅するお任せタイプ。もう1種類は必要最低限の内容にオプションで積み上げていくタイプ。いずれにせよ、依頼側の希望が明確でないと業者主導で業者の良いように進んでしまうことになります。

事前相談を利用しよう

葬儀社の中には事前相談が利用できる業者があります。密葬がよいのか、会葬者はどれくらいか、宗派はあるのか、予算はどの程度か、等、事前に相談し、葬儀社から提案をうけ、比較してみるのが良いでしょう。
実際に話してみることで費用はもちろんのことホームページやパンフレットの情報との乖離やスタッフの雰囲気なども確認できると思います。